2021/09/09 23:16
世界の緑茶は殺青方法及び乾燥工程の違いから、炒青緑茶、烘青緑茶、晒青緑茶、蒸青緑茶に分類されます。
日本の緑茶は、大きく分けて蒸青緑茶と炒青緑茶の2種になります。
釜炒緑茶と呼ばれるものが、日本の炒青緑茶です。現在では九州が主な生産地になります。生産量も少なくなりました。
明治期に茶が日本の重要な輸出産品であった時代には、蒸製緑茶と変わらぬ産量があったということです。
釜炒緑茶(通称釜炒り茶)は蒸製とは異なる香が表現されています。茶葉の摘み方や製茶方法によって若干異なりますが、摘出温度は緑茶の中でも比較的高くてよいです。
香を楽しみたい場合は、やや高温で淹れます。茶品種にもよりますが、適温は80度前後です。冷茶も可能です。
茶殻が美しいものが多く、啜り茶でも楽しめます。玉露や甘味の強い煎茶とは違う滋味を感じると思います。
中国緑茶の最高峰と称される「龍井」は、釜炒り緑茶の代表です。釜炒製のおいしさは世界が認めています。
写真は、釜炒緑茶の乾燥茶葉です。